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COLUMN コラム

名画から選んだ美しい英語

2017.05.08

「名画から選んだ美しい英語」(129)

原島 一男

“What do you call beautiful? A tree? You'll look like a tree.”
「何が美しいと言っているの? 木かい? きみは木みたいになるよ」
 (パリの恋人)

  映画の中で話されている、上品で丁寧なフレーズをそのまま紹介する連載。
  1950年代のアメリカ。ファッション雑誌に新しい企画を求めていたカメラマンのディック・エイブリー(フレッド・アステア)は、ニュ―ヨ―ク・グリニッジビレッジの本屋につとめる文学少女、ジョー・ストックトン(オ―ドリ―・ヘプバーン)に出逢います。
 「モデルの写真は人工的」と言うジョーにディックはこう言うのです。

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JO: A most synthetic beauty.           「すごく人工的だわ。
   Trees are beautiful.                            木が美しいわ。
    Why don't you photograph trees?      木の写真をとればいいのに?」     
DICK: What do you call beautiful?          「何を美しいと言っているの?
   A tree? You’ll look like a tree.木かい?   きみは木みたいになるよ」

-「パリの恋人」(Funny Face 1956 監督:スタンリー・ドーネン 脚本:レナード・ガーシュ)
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 そう言いながら、ディックは、自分は美しくないと思っているジョーを、本当のファッション・モデルにしてしまいます。

・synthetic beauty:自然でなく、本物でない人工的な美。ここでは、most をつけて最上級にしている
・Why don't you ~? (Why don't you + 動詞の原形)は「何故あなたは~しないの?」→「~したほうがいいですよ」
と相手に何かを勧めたり、忠告するときに使うカジュアルな表現
・photograph ここでは名詞ではなく、「写真を撮る」という動詞。
 water(植物に水をやる)、phone(電話する)、model (モデルになる)、microwave(電子レンジで温める)、など
・look like ~ :~のように見える → あなたは~のようになる

 この映画は、当時ファッション・カメラマンとしてメキメキ売り出していたリチャード・アヴェドンがモデル。
 「ファニー・フェイス」という原題は、フレッドが1920年代に出演したブロードウエイの舞台の名前からとっています。
 オードリー・ヘプバーンはハリウッドへ来る前に、バレーのレッスンも受け、舞台でおどる経験を積んでいました。
 オードリーにとって、この映画は子供時代からの夢の実現です。ダンスの名手、フレッド・アステアと踊れるばかりか、一緒に歌もうたえるのですから。「私は女ならだれでも一生に一度は夢みる興奮を味わいました。一度でいいから、フレッド・アステアと踊ってみたい。その夢がかなったのです」
 この映画でオードリーが唄うジョージ・ガーシュイン作曲の「こんな気持になったのははじめて」(How Long Has This Been Going On?)は、うっとりするような逸品。長い黄色のスカーフがついたオレンジ色のストロー・ハットを抱えながら、感情こめて唄い、踊ります。


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原島 一男

Kazuo Harashima

PROFILE

一般社団法人内外メディア研究会理事長、ノンフィクション作家。慶應義塾大学経済学部卒業。ボストン大学大学院コミュニケーション学科に留学後、1959年NHKに入局。国際局で英語ニュース記者・チーフプロデューサーを務める。定年退職後、山一電機株式会社に入社、取締役・経営企画部長などを務める。現在、英語・自動車・オーディオ関連の単行本や雑誌連載の執筆に専念。日本記者クラブ・日本ペンクラブ会員。『店員さんの英会話ハンドブック』(ベレ出版)、『オードリーのように英語を話したい!』(ジャパン・タイムズ)、『なんといってもメルセデス』(マネジメント社)など、著書多数。

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