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COLUMN コラム

名画から選んだ美しい英語

2019.01.04

名画から選んだ美しい英語(149)

原島 一男

“Relax. You didn't get to second base.”
「落ち着いて。まだ2塁にも行っていないので先は長いのよ」
(恋は嵐のように)

  映画の中で話されている、上品で丁寧そして役立つフレーズをそのまま紹介する連載。
 偶然出会って会話を交わすうちに、いつしか相手に親しみを感じて情がうつる。誰にでもあることとはいえ、この場合は結婚式に赴こうとする男性ベン(べン・アフレック)だったから始末が悪い。飛行機の隣の席に乗り合わせたサラ(サンドラ・ブロック)。思わぬ出来事から彼女に惹かれ始めた自分に気付いて当惑しているべン。二人の会話をききましょう。

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SARAH: Well, you see, if I'm going to turn my life around, 「わかる、私の今の生活を変えて、
   I can't very well break up your marriage...    あなたの結婚を壊すことはできないわ。
   I'll have bad luck for the rest of my life.    一生の間、悪運を背負うことになるわ」
BEN:  I can not make myself...             「ぼくはこのまま、
   leave this room.                 この部屋を出るわけにはいかない」
SARAH: Well, I like you, too, Ben.              「ベン、私もあなたが好きよ」
BEN: I can't go through with the marriage like that, 「こんな気持ちで
   I can't.                      結婚に進むのは無理だ。そうはできない」
SARAH: Ben, relax.                   「ベン、落ち着いて。
   You didn't get to second base.          まだ2塁にも行っていないので、先は長いのよ」

-「恋は嵐のように」(Forces of Nature 1999年 監督:ブロンウェエン・ヒューズ 
  脚本:マーク・ローレンス)
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 サラはベンより人生体験のある苦労人。そんなに簡単に結論を出してはいけない、よく考えてから次のステップへ進みなさい、と思いつめているべンをたしなめます。野球の表現で「まだ2塁にさえも行っていないのでホ−ムインには程遠い」と言っているんです。

 人生には予期せぬ出来事がつきもの。それが結婚式の直前に起こったとしたら? そういう現実に“ありそうなこと”を、この映画は描きます。べンはニューヨークからフィアンセの実家があるジョージア州サバナへ行き、結婚式を挙げることになっています。ところが、この結婚に反対するかのように、さまざまな自然の力(Forces of Nature)が襲いかかります。乗った飛行機の隣の席の謎めいた美女、離陸のとき事故が起こり飛行不能になり、やむなくレンタカーに相乗りしてサバナへ向かう途中、ハリケーンが近づいてきます。その過程の中で、離婚歴2回のサリーは、私のように失敗をしないようにと、ベンに結婚生活のアドバイスをします。
 つまり、この映画は、優柔不断なべンの心のうちを大風雨や雲の晴れ間などの自然界の動きと重ね合わせながら、男女の間は他人には分からないことや偶然の恐ろしさをみせてくれます。

・turn my life around = 私の今の生活を変える
 turn around は句動詞で「(くるりと)向きを変える」/回転する」

・I can not make myself の myself は me を強めた形で 
 make me leave this room (この部屋を無理に出させる)。
 make は無理に〜させる、という使役動詞。

・get to second base は野球用語。「ホームを踏むまでには時間がかかる」という意味。
  get to first base 「用意ができていない」/「まだ序の口」もよく使われます。
 アメリカの日常会話には野球用語がよく出てきます。
 初対面のとき、“I don't think I caught your name.”(お名前を伺っていませんけど)と言うと、“I don't think I pitched it.”(投げていません)と応えるユーモアたっぷりな会話。
 また、”Four strikes, and you are out.”(4ストライクで3振。アウトです)→「これであきらめなさい」 というのもあります。
 たまたま、雨で試合が流れたときの再入場券は  rain check ですが、パーティなどの約束を断るときなど「次の機会には必ず出席します」という気持ちを込めて ”Give me a rain check!”  とも言いますよね。


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原島 一男

Kazuo Harashima

PROFILE

一般社団法人内外メディア研究会理事長、ノンフィクション作家。慶應義塾大学経済学部卒業。ボストン大学大学院コミュニケーション学科に留学後、1959年NHKに入局。国際局で英語ニュース記者・チーフプロデューサーを務める。定年退職後、山一電機株式会社に入社、取締役・経営企画部長などを務める。現在、英語・自動車・オーディオ関連の単行本や雑誌連載の執筆に専念。日本記者クラブ・日本ペンクラブ会員。『店員さんの英会話ハンドブック』(ベレ出版)、『オードリーのように英語を話したい!』(ジャパン・タイムズ)、『なんといってもメルセデス』(マネジメント社)など、著書多数。

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