グローバル HR ソリューションサイト
by Link and Motivation Group

グループサイト

文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大
  • お問い合わせ
  • TEL:03-6867-0071
  • JAPANESE
  • ENGLISH

COLUMN コラム

名画から選んだ美しい英語

2019.04.01

名作にみる美しい英語(152)

原島 一男

‘Alcohol is like love.’
「アルコールは恋に似ている」
(ロング・グッドバイ)

 小説や映画などの名作から選んだ美しい英語を紹介する連載。
 そのフレーズが生まれた時代を色濃く伝え、使った人の気持ちを具体的に表します。
 それをじっくり観察することで、あなたの今の英語を鍛えあげましょう。

 ‘Alcohol is like love,’ he said.    「アルコールは恋に似ている」
 ‘The first kiss is magic,     「最初のキスは魔法のよう、
 the second is intimate.      2度目で親密になる。
 the third is routine.        3度目は決まりごと。
 After that            そのあとは
 you take the girl’s clothes off’.  相手の服を脱がせるだけ」

 -「ロング グッドパイ(レイモンド・チャンドラー  Long Good-bye
  byRaymond Chandler)

 チャンドラーは恋する男女のなりゆきをうまく言い当てています。
 次は、アルフレッド・ヒッチコック監督の考察。
 映画「泥棒成金」(To Catch a Thief 1955) から、ロビー(ケーリー・グラント)とフランシー(グレース・ケリー)の会話です。
 フライドチキンをすすめながら、彼女が質問します。

FRANCIE: Do you want a leg or a breast?’ 「脚が好き?それとも胸?」       
ROBIE: You make the choice.’               「きみが決めてくれ」
 

 明らかに彼女はこの男性が女性のどこに惹かれているか、を探っています。
 彼は「きみが決めてくれ」と選択肢を相手に投げて答えません。
 別の映画では隠された男性の気持ちをウディ・アレン監督は上手にみせています。
 「それでも恋するバルセロナ」(Vicky Cristina Barcelona 2008) で、現地の男性が初対面で二人連れアメリカ人女性に話しかけます。

JUAN: I’d like to invite you both    「ぼくと一緒にお二人を
   to come with me to Oviedo.     オビエドへご招待したい」
VICKY: You're asking us to fly              「オビエドへ飛んで、
    to Oviedo and back.      それから帰るわけですか?」
JUAN:  No, we'll spend the weekend.   「いいえ、
    I mean,            この週末を過ごすのです。
       I'll show you around the city,        街をご案内します。
   and we'll eat well.       それで、沢山食べて
    We'll drink good wine.                   良いワインを飲んで、
    We'll make love.                     愛し合うのです」
VICKY: Yeah, who exactly is going to   「なるほど、それで正確には
    make love?         誰が愛し合うのですか?」
JUAN: Hopefully, the three of us.    「できることなら三人で」

-「それでも恋するバルセロナ」(Vicky Cristina Barcelona 2008 脚本・監督:ウディ・アレン)

 結果は映画を観てのお楽しみということにしましょう。


原島一男著「心をなごませる感じのよい英会話」(ベレ出版) 好評発売中
原島一男著「単語で通じる英会話」(ベレ出版)       好評発売中
原島一男著「映画のなかのちょっといい英語」(麗澤大学出版)好評発売中

原島 一男

Kazuo Harashima

PROFILE

一般社団法人内外メディア研究会理事長、ノンフィクション作家。慶應義塾大学経済学部卒業。ボストン大学大学院コミュニケーション学科に留学後、1959年NHKに入局。国際局で英語ニュース記者・チーフプロデューサーを務める。定年退職後、山一電機株式会社に入社、取締役・経営企画部長などを務める。現在、英語・自動車・オーディオ関連の単行本や雑誌連載の執筆に専念。日本記者クラブ・日本ペンクラブ会員。『店員さんの英会話ハンドブック』(ベレ出版)、『オードリーのように英語を話したい!』(ジャパン・タイムズ)、『なんといってもメルセデス』(マネジメント社)など、著書多数。

このコラムニストの記事一覧に戻る

コラムトップに戻る