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COLUMN コラム

ベトナムビジネスで見た景色

2017.07.24

【ベトナムビジネスで見た景色(31)】「駐在員『2世』」の時代を思う

小川 達大

 ベトナムでは韓国企業の存在感が大きいと言われています。
 実際、ベトナム進出している日本企業が1,553社(2016年3月時点。出所:ジェトロ)に対して、韓国企業は5,509社(2016年末時点。出所:在ベトナム韓国大使館)です。また、在留者数も、日本人が14,695人(2016年度、出所:外務省)に対して、約108,000人(2014年度、出所:外務省)です。

 本社からの駐在のスタイルも日本企業とは違っているようです。日本企業の場合、3年から5年程度の駐在期間が一般的です。家族帯同の場合も多いですが、会社によっては単身が前提ということもあるようです。

 一方で、韓国企業の場合は、人づてに聞いた話ですが、駐在期間は長く、骨を埋める覚悟の方も少なくないとか。真偽の程は定かではないですが、家族帯同どころか、祖父母も移住するようなケースもあるそうです。


 韓国人街の近くに住んでいるベトナム人から聞いた話です。彼は、子供をベトナム資本の幼稚園に通わせているのですが、大半が韓国人の生徒なんだそうです。ベトナム資本の幼稚園ですから、もちろんベトナム語で授業が行われています。その近くの小学校に通う韓国人生徒も、ベトナム語がペラペラなんだとか。

 親がベトナムに骨を埋める覚悟であるならば、その子どもも、当面の間は、ベトナムで暮らすことになるでしょう。だとすれば、現地の言葉を習得することは、充実した生活を送るために不可欠です。

 一方で、日本人。3年や5年で帰任するのであれば、帰任後の生活をスムーズにするためには日本語環境の教育の方が望ましいと考える親は多いでしょう。


 日本人駐在員が、現地の言葉を理解せず、それだけならまだしも、現地の事業環境を理解しようともしない、というのは、様々な場面で問題視されていることです。

 今の駐在員の子どもたちの世代が、ベトナムでの日本企業の活動に関わるようになる時代が来たとき、日本人と韓国人の駐在員の実力差は、とても大きくなっているに違いありません。

 海外事業に関して、「現地化」として「現地で採用した(現地国籍の)社員の能力を高めて、仕事を任せる」という課題が取り上げられることが多いですが、「駐在員『2世』の活用」や「駐在員自身の現地化」を意識することも必要でしょう。

 日本企業の駐在員制度は、抜本的に、考え方を改めなければならないように思います。そして、その背景にある、「日本国内で働くことが本流」という価値観も絶対視しないことが必要でしょう。


それでは、ヘンガップライ!

小川 達大

Tatsuhiro Ogawa

PROFILE

経営戦略コンサルティング会社Corporate Directions, Inc. (CDI) Asia Business Unit Director。同ベトナム法人General Director、同シンガポール法人Vice Presidentを兼任。 日本国内での日本企業に対する経営コンサルタント経験を経て、東南アジアへ活動の拠点を移す。以降、消費財メーカー、産業材メーカー、サービス事業など様々な業種の東南アジア展開の支援を手掛けている。ASEAN域内戦略立案・実行支援、現地企業とのパートナリング(M&A、JVづくり、PMI等)支援、グローバルマネジメント構築支援など。日本企業のアジア展開支援だけでなく、アジア企業の発展支援にも取り組んでおり、アジアビジネス圏発展への貢献に尽力している。
CDI Asia Business Unit

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