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COLUMN コラム

ベトナムビジネスで見た景色

2018.12.10

【ベトナムビジネスで見た景色(47)】ローカル市場への挑戦

小川 達大

 ベトナムに進出した日本企業(ここではBtoB企業を想定します)が事業規模の更なる拡大を目指すとき、現地企業に対するビジネスを拡大しようとするのは自然なことです。
 あるいは、現地企業を顧客として獲得できなければ、ベトナム事業の黒字化が実現できそうにない、という状況も少なくないように実感しています。
 ベトナムには、日本企業よりもベトナム企業の方が多いわけですから、当然のことです。

 ところが、いざ現地企業向けにビジネスを作ろうとすると、現実的には様々な課題に直面しますし、日本本社も含めた社内では「総論賛成、各論反対」ということになりがちです。


(1)顧客ニーズと自社の強み

 多くの場合ベトナム現地の企業は、コストに対する意識が高いものです。
 日本企業が提供する商品やサービスは、現地企業にとって割高に見えがちです。たとえ、日本企業が提供するモノの質の高さを魅力的に感じていたとしても、十分な対価を支払ってはくれないということも多いでしょう。

 一方で、日本企業側としては、自分たちの強みを「日本市場で培ってきた高品質のモノ」として認識していることが多いでしょう。

 となると、自分たちが強みだと思っていることを発揮しようとすればするほど現地企業向け市場では勝てないし、逆に現地企業向け市場に盲目的に適応しようとすると自分たちとしての個性を失うことにもなりかねない、という事態に陥るかもしれません。


 自社の強みを、既存の商品やサービスという形式的なモノから視点を外して/上げて、現地企業の目線から見つめ直して捉え直すことが必要でしょう。


(2)業務と組織

 現地企業向けにモノを売っていくとなれば、現地で採用した人材をもっと前面に出していく場面が増えるに違いありません。
 在ベトナムの日本企業向けにビジネスをしている時の組織を抜本的に改造して、現地企業向けビジネスを十分な規模にしていくための体制にしなければなりません。
責任権限や報酬体系の変更も必要になるでしょう。
 そうなってくると、本社を説得することが必要な場面が出てくるかもしれませんが、それは現地法人社長の仕事です。

 さて、ここでは大きく2つのポイントを上げましたが、それ以外にも、コンプライアンスや売上回収の問題もあるでしょう。


 いずれのポイントも、現状の体制や業務を前提にした微調整では十分な成果は得られず、むしろ現場の混乱や不満を招くだけでしょう。
 「自分たちが現地企業向けに十分なビジネスが出来ている状況」を想像したうえで、そこからの逆算で改革プランを検討する方が良いように思います。

小川 達大

Tatsuhiro Ogawa

PROFILE

経営戦略コンサルティング会社Corporate Directions, Inc. (CDI) Asia Business Unit Director。同ベトナム法人General Director、同シンガポール法人Vice Presidentを兼任。 日本国内での日本企業に対する経営コンサルタント経験を経て、東南アジアへ活動の拠点を移す。以降、消費財メーカー、産業材メーカー、サービス事業など様々な業種の東南アジア展開の支援を手掛けている。ASEAN域内戦略立案・実行支援、現地企業とのパートナリング(M&A、JVづくり、PMI等)支援、グローバルマネジメント構築支援など。日本企業のアジア展開支援だけでなく、アジア企業の発展支援にも取り組んでおり、アジアビジネス圏発展への貢献に尽力している。
CDI Asia Business Unit

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