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COLUMN コラム

激動するミャンマー

2019.09.24

アジア最後のフロンティア「激動するミャンマー」(67) 『W杯アジア予選の試合会場となり紹介されたミャンマー』

宍戸 徳雄

スタジアムでなびく国旗。ミャンマーでもサッカー人気が高まっている。

 去る9月10日、カタールワールドカップアジア予選の会場となったミャンマー。日本代表の初戦の相手はミャンマー。スタジアムは、最大都市ヤンゴン中心部にあるトゥンナスタジアム。日本代表の初戦ということもあり、日本のメディアは、一斉にミャンマーの国情、治安、スタジアムやピッチの状況などを取材、報道した。

 試合内容や結果はまずは置いておくとして、特に目立って報道されたのは、ミャンマーの雨期とピッチの荒れ具合についてだった。日本ではあまり知られていないが、ミャンマーの雨期の雨量はものすごく、湿度も半端がない。ミャンマー入りした日本代表の選手たちも、インタビューの中で、バケツをひっくり返したようなスコールに驚き、また薄い芝生のピッチが雨をたっぷり含んでドロドロのピッチになることを心配する発言もあった。

 練習会場となったグラウンドでも、ぬかるんだピッチで選手たちが足を取られたり、ボールが止まったり、キーパーたちがダイブする度に、ピッチに溜まった水溜りで、ずぶ濡れになってしまう状況であった。さらにミャンマーでは、水が不衛生であるとの前情報の中、ピッチ上で水が口に入ってお腹を壊すことを心配する選手までいた。かなり神経を尖らせての調整となったようだ。日本代表は、このような、まるで田んぼのような練習会場で2日間の事前練習となった。

 さて試合本番の当日。予想通りの雨のピッチでの試合となった。日本のA代表チームがミャンマーと対戦するのは、なんと54年ぶりのことだという。試合結果は、2−0で日本代表がミャンマー代表に勝利。地元ミャンマーのサポーターたちは、熱狂的に応援をしていた。中には、街中のレストランで応援するミャンマーサポーターの姿や、袈裟を着た僧侶たちがテレビの前で応援する姿も報道された。ミャンマーにもプロサッカーリーグがある。事業全体としてはまだまだ盛り上がりに欠けるものの、代表戦となればそのサッカー人気は驚くほど大きい。日本のJリーグ関係者や、プロサッカー出身の日本人指導者など複数人が、ミャンマーのクラブチームで仕事をしていてミャンマーのサッカー界に貢献をしている。

 今回、このようなサッカーの試合をきっかけに、日本のメディアによってミャンマーの国情が語られ、ミャンマーの風景が報道されることは、とても良いこと。普段あまり見ることのないミャンマーに対する親近感を持ってもらうきっかけにもなる。

 ずぶ濡れになって勝利した日本代表のメンバーは、試合後、宿泊先のホテルの日本の焼肉店で祝勝会をしたそうだ。

宍戸 徳雄

Norio Shishido

PROFILE

株式会社アジアリーガルリサーチアンドファイナンス 代表取締役。1997年株式会社住友銀行(現株式会社三井住友銀行)に入行。法人営業部等歴任し主としてコーポレートファイナンス、外国業務に従事。2012年独立、アジア総合法律事務所のシンクタンク(調査研究機関)である株式会社アジアリーガルリサーチアンドファイナンスを設立、代表に就任。アジア地域の法制度・判例、行政運用などの調査、ビジネス環境・マーケット調査などをメイン業務としながら、数多くの日本企業のアジア進出の実務サポートも行う。民主化直後のミャンマーにも拠点を設置(ヤンゴン)、ミャンマー政府関係者、ローカル企業にも幅広い人脈を有する。2014年にはシンガポールに法人を設立、代表に就任、アジアの起業家を結びつけるネットワークNew Asia Entrepreneur Business Network代表(シンガポール)。著書に「ミャンマー進出ガイドブック」(プレジデント社)、連載記事「沸騰ミャンマー投資1~3」(プレジデント社)などがある。その他金融機関や商工会議所等にて、アジア進出に関わる多数の実務セミナー・講演活動を行っている。一般社団法人日本ミャンマー協会所属。

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